ポワロは面白い４１グランド・メトロポリタンの宝石盗難事件

 

☆グランド・メトロポリタンの宝石盗難事件

「Jewel Robbery at the Grand Metropolitan」

（１９９３年制作、ブライアン・ファーナム監督、

脚本：アンソニー・ホロヴィッツ、撮影：ノーマン・ラングレー、

音楽：クリストファー・ガニング

デビッド・スーシェ、ヒュー・フレイザー、フィリップ・ジャクソン、

イアン・カスバートソン、エマ・フィールディング、

フィオナ・ウォーカー、ゼナ・ウォーカー、リチャード・リンターン、

ジェレミー・ノーサム、ツシェカ・ベルゲン）

　

過労で体調を崩したポワロは、医者からロンドンを離れ仕事を忘れ、

ゆっくり静養するように勧められる。

 

ブライトンの駅に到着すると、新聞社主催のラッキー・レンを

見つけて１０ギニーを貰いうという企画で、ラッキー・レンに

間違われるポワロの苦々しい顔が面白い。

 

南海岸のブライトンのグランド・メトロポリタンホテルに

チェックインする際に、足が悪くステッキをついている老人が、

エレベーターを使わずに階段を上がっているのを見つめるポワロ。

 

当地では、オパルセン夫婦が「豚と真珠」という題名の演劇を公演中で、

劇中使用される豪華な真珠の首飾りがマスコミの話題となっており、

ポワロも早速、オパルセン夫婦にうまく宣伝に利用されるという前半。

 

公演終了後、メイドに部屋の管理をさせ、真珠を厳重に保管しているのだが、

その真珠が盗難に遭うという事件が起こる。

 

今作では殺人事件は起こらず、盗難事件を解決するポワロが描かれる。

 

ヘイスティングスに、事件に関わり合うことを止められながらも、

ラッキー・レン騒動で休まらないポワロは、ジャップ警部が

捜査に乗り出してきたことで、本格的な捜査に着手する。

 

メイドのセレスティーヌに嫌疑がかけられるが、部屋に入ってきた

ホテルのメイド、グレースが怪しいと睨んだポワロは、

手口を推理し、主犯を突き止める。

 

主犯は、ホテルでソーンダースと言う運転手で、別人に成りすまし、

ホテルの部屋を確保し、メイドのグレースと共犯に及んだという手口。

 

盗難に遭った真珠を回収しようと、犯人が現れると推理し、

その通り現れるソーンダースとグレースを確保するジャップ警部、

今回もポワロの灰色の脳細胞は健在で、休養など必要ないと

強気のポワロが面白い。

 

最後に、ラッキー・レンを見つけ出し、変に激励するポワロで、

エンディング。

ラッキー・レンは確かに、ポワロによく似ている。

 

“ポワロは面白い”☆☆☆☆