☆アクロイド殺人事件「The Murder of Roger Ackroyd」
(2000年制作、アンドリュー・グリープ監督、
クライブ・エクストン脚本、
撮影:クリス・オドネル、
音楽:クリストファー・ガニング、原作:アガサ・クリスティー
デビット・スーシェ、フィリップ・ジャクソン、
オリバー・フォード・デイビス、マルコム・テリス、セリナ・カデル、
デイジー・ボウモント、フローラ・モンゴメリー、ビビアン・ヘイルボーン)
ポワロは都会の犯罪の邪悪さに嫌気がさし、現役を退きロンドンから
キングス・アボットという村へ移り住んでおり、探偵業を引退し、
気楽に農園づくりなどで日々を過ごしているという設定。
しかし、平穏無事だと思っていたキングス・アボット村でも殺人事件が
起こり、ジャップ警部とも再会、再び探偵復帰を決意するまでを描いている。
ドラマは、保管庫の古い一冊の日記を回想するポワロのシーンから、
スタートする。過去におこった事件を回想するというストーリー。
ロンドンで数々の邪悪な事件を解決したポワロは、都会の喧騒から
離れ静かな環境で暮らすことを選択し、キングス・アボット村へ移り住んでいた。
友人で資産家の工場経営者アクロイドを訪ねるポワロ、アクロイドの
甥っ子で養子のラルフ・ペイトンとの口論を目撃する。
アクロイドの義理の妹の娘、フローラとラルフの結婚を望んでいるのだが、
ラルフには別に恋人がいるため、結婚を渋っているという設定。
アクロイドも友人で未亡人のドロシー・ファラーズと愛しあっており、
何れ結婚しようと思っている。
ドロシー・ファラーズが死亡する。自殺とされるが、その真相を
知っていた人物がいた。その犯人はドロシーを恐喝しており、
ドロシーは悲観し、最後にアクロイドに手紙を書き、
自殺するという事件が起こる。
アクロイドが密室で、首筋にナイフを刺された状態で発見される。
友人の死に唖然とするポワロ、ロンドンからジャップ警部も駆け付け、
数年ぶりにポワロと再会する。
邪悪なものから逃れてきたポワロだったが、殺人がポワロを追いかけてくる
という設定で、最初は協力を渋るポワロだったが、ジャップ警部の
昔のおように一緒にやろうよとの声に、現役復帰を決意すると
いうストーリーである。
殺人事件は、手が込んでおり、様々なトリックが施され、発見者は
アクロイドの主治医シェパードと執事のパーカー、椅子の配置に
疑問を持つポワロ、紛失した手紙の謎、残された靴跡はラルフの靴と一致、
そして姿を消したラルフ、犯人はラルフと警察が目星をつけるが、
ポワロは別の人間を疑っていたという展開。
執事のパーカーが車に轢かれて殺されたことで、ポワロの推理は
確信に変わってゆく。
日記を書いた人物が犯人なのだが、シェパード医師の妹キャロラインが、
車の中で日記を発見、読んでいくとシェパードの隠された秘密が
書かれていたという結論で、最後はシェパードに銃撃されながら
追いかけると、シェパードは残された1発の銃弾で自殺を遂げる
という結末となっている。
シェパードの妹のキャロライン(原作では8歳上のお姉さん)の
キャラクターは、アガサ・クリスティーのミス・マープルの原型に
なったとも言われている。
今作では、ジャップ警部が登場、久しぶりのポワロとの再会に喜ぶ
ジャップが描かれている。
(ミス・レモンとヘイスティングスは出演していない)
“ポワロは面白い”☆☆☆☆
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