☆戦勝舞踏会事件「The
Affair at the Victory Ball」
(1992年制作、レニ―・ライ監督、脚本:アンドリュー・マーシャル、原作:アガサ・クリスティー
デヴィット・スーシェ、ヒュー・フレイザー、フィリップ・ジャクソン、ポーリン・モラン、マーラ・クロウディー)
ヘイスティングスの友人でラジオ局のプロデューサーからの依頼で、
戦勝記念の仮装舞踏会に参加するポワロは、もはや自らが有名人だからと
いう理由で仮装はしない、自尊心の強いポワロらしい理由である。
ヘイスティングスは、紅はこべの仮装をしている。
ポワロは、金持ちのクロンショーと5人の仲間がイタリア喜劇の一座に扮した
衣装で現れたのを目撃する。
クロンショー卿と婚約者で女優のココの口論の現場を目撃するポワロ。
憤慨したココが俳優仲間のクリストファーと帰ってしまった後で、
ダンスパーティーの会場の2階でクロンショー子爵がナイフで
刺され死体となって発見される。
翌朝、婚約者である女優、ココ・コートニーもコカインの接種の為
死体となって発見される。
クロンショーの伯父で骨董収集を趣味にするユースタス、
(金に困りクロンショーに金を強請っている)、そしてココと早めに帰った
クリストファー、ポワロは残された遺留品
・Cのイニュシャルの入ったピルケース
・クロンショーの手に握られたピエロの衣装から取れたボンボン
から、捜査に奔走するが、パーティーに同席していたことを
マスコミに知られ、名探偵の失態か?と揶揄されたことで
意地でも事件解決に灰色の脳細胞を駆使するポワロ。
ココがコカイン中毒だったこと、クロンショーと踊る約束をしていた
マラビー夫人が、2階にいるクロンショーに合津を送ると左手で
メモを取っていたクロンショーが手を揚げたことなどから、
右利きのクロンショーの身代わりが成りすまし、反行に及んだことを
見破る。
結局、犯人はココにコカインを売っていたクリストファーで、
先に殺しておいてから、クリストファーがクロンショーの衣装を着て
成りすましていたことが暴かれる。
ラジオ番組に出演して関係者を呼び、その場で犯人を暴くという
画期的な番組で見事犯人を暴くのだが、番組終了後、ラジオ局には
ひどい訛りの英語だと苦情が寄せられるが、ポワロはジャップ警部
のなまりがひどいからだと擦り付け、苦笑するヘイスティングスと
ジャップ警部のシーンでエンディングを迎える。
プライドの高いポワロの面目躍如という作品で、トリックが
手が込んでおり、クリストファーの妻も加担したためにてこずるが
結局はポワロに感化されてしまうという作品で、面白かった。
しかし、ポワロシリーズは製作費用が随分と掛かっていると思われ、
美術や大道具、小道具、衣装や車等どの作品も見事である。
ロケーション地域にしても昔の風情が残っている英国の各地を
うまく生かし撮影している。多くのファンが居る理由だろう。
“ポワロは面白い”☆☆☆☆☆
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