☆二重の手がかり「The
Double Clue」
(1992年制作、アンドリュー・ビディントン監督、
脚本;アンソニー・ホロウィッツ、原作:アガサ・クリスティー
脚本;アンソニー・ホロウィッツ、原作:アガサ・クリスティー
デヴィット・スーシェ、ヒュー・フレイザー、フィリップ・ジャクソン、
ポーリン・モラン、キム・マーカム)
ポーリン・モラン、キム・マーカム)
度重なる宝石盗難事件にジャップ警部がピンチ、首を懸けて解決に
挑むのだが、ポワロに助けを求めてくる。
そんなジャップ警部の心配をよそに、4件目の盗難事件が発生、
ジャップ警部は上司から圧力をかけられているという設定。
男性用の皮手袋とBPとのイニシャル入りのタバコケースが
手がかりとして残されていた。
事件の起きたハードマン邸に出向いたポワロは、そこで運命的な出会いを
するというストーリー。
するというストーリー。
ロシアからの亡命貴族ロサコフ伯爵夫人がポワロの恋のお相手となる。
ドラマの冒頭、ヘイスティングスがポワロに、結婚は?と訪ねると
“扱った事件で夫が妻を殺したのは5件、妻が夫を殺害したのは22件、
とても結婚する気にはなれない”と答える場面がある。
ポワロの女性観を表すセリフで興味深い。
盟友ジャップ警部のピンチに、ヘイスティングスと秘書のミス・レモンが
やきもきし、一向に捜査に動こうとしないポワロの代わりに捜査をするのだが、
予想通りうまくいかない。
ポワロに報告をするとあれこれアドバイスを貰うという結果に、
実はポワロは盗難事件の本命を追いかけ、せっせとロサコフ伯爵夫人とデートを
重ねていたのである。
重ねていたのである。
ポワロと伯爵夫人のロマンチックなデートシーンが映し出され、いつもの
シリーズとはちょっと雰囲気が異なるのだが、ポワロはジャップ警部のために
しっかりと仕事をしながら、ロサコフ伯爵夫人を傷つけないように、灰色の
脳細胞を働かせることになる。
脳細胞を働かせることになる。
同業者の私立探偵事務所に足を運び、実際には存在しない犯人(浮浪者)
を探偵に依頼し演じさせ、盗まれたネックレスを窓の外の木の枝に
落としたように細工して、ジャップ警部の名誉を守り、伯爵夫人を国外へ
逃亡させる。
を探偵に依頼し演じさせ、盗まれたネックレスを窓の外の木の枝に
落としたように細工して、ジャップ警部の名誉を守り、伯爵夫人を国外へ
逃亡させる。
列車を見送るシーン、タバコケースを想い出に差し出すポワロ、
私のイニシャルと違うという伯爵夫人にロシア語だとイニシャルは
間違っていないと伝え、優しいキスを受ける。
まるで恋愛映画の切ない別れのシーンを見るような列車での別れのシーンが
映し出されエンディングとなる。
まるで恋愛映画の切ない別れのシーンを見るような列車での別れのシーンが
映し出されエンディングとなる。
共に亡命者と言う立場がそうさせたのか、本当にポワロが恋をしてしまったのか、
余韻の残るエンディングとなっており、ジャップ警部は逃亡した犯人を
捕まえることはできないが、宝石を取り戻したことで面目を保つことになる。
そして、ロサコフ伯爵夫人がロンドンを去ったことで、盗難事件は
2度と起こらないという、手の込んだ脚本構成となっている。
(ロサコフ伯爵夫人は、
“ポワロは面白い”☆☆☆☆☆
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