☆鳩のなかの猫「Cat Among The Pigeons」
(2008年制作、ジェームズ・ケント監督、脚本:マーク・ゲイティス
撮影:シンダース・フォーショウ、音楽:クリストファー・ガニング
デビット・スーシェ、ハリエット・ウォルター、ナターシャ・リトル、
アダム・クローズデル、ピッパ・ヘイウッド、キャロル・マクレディ、
ジェーン・ハウ、アダム・アピントン、クレア・スキナー)
祝辞を述べた後、引退を考えるメドウバンク学園のバルストロード校長の依頼で、
学園に滞在し、後継者選びに協力することになる。
学園には、中東のラマット王国の王子アリの婚約者シャイスタ王女も入学しており、
革命軍が隠された宝石を探しているというエピソードも
殺人事件と並行して描かれる。果たして殺人事件と、どのように関係しているのか。
体育教師グレース・スプリンガ—が深夜の体育館で殺害される。
発見するのは、寮母のジョンスンと校長のサポート役として学校経営に
尽力してきたレディス・チャドウィックの2名。
槍投げの槍を刺された状態での殺害は、残忍さと冷酷さを感じさせ、
ケルシー警部と捜査を進めるポワロは、事件の背景を探っていく。
中東の王女シャイスタ誘拐事件が判明するが、ポワロは悠然と構え
誘拐事件には、慌てる様子が無く、ケルシー警部も
その意図を図りかねている。
実はポワロはシャイスタ王女の膝頭から 偽物との疑いを抱き、
車で出かける場面に遭遇し、乗車した車のナンバーを調べさせていたのである。
15歳の女性の膝頭と25歳の女性の膝頭の違いが、後でポワロが解説する。
学園には英国秘密情報部のアダムが庭師として潜入しており、シャイスタ王女の
周辺を監視している状況、最近雇用された校長秘書のアン・シャプランドにも
何か秘密がありそうで、英語教師、フランス語教師、ダンス講師等
挙動不審な人物が描かれてゆく。
そんな中、校長は学園の跡継ぎとしてリッチ先生を考えていたことで、
チャドウィックは、過去の努力を否定されたと感じ、激しく憤りその勢いのまま、
リッチ先生の頭部を殴りケガをさせるが、あくまでも自らが発見したこととし、
警察に連絡する。
ラマット王国の隠されたルビーは、生徒のテニスラケットに隠されていることが判明、
入学していたラマット国のシャイスタ王女はクラブ勤めのホステスだったことが、
ポワロによって暴かれる。
15歳の女性の膝頭と25歳の女性の膝頭の違いが、このエピソードで説明される。
またしても、先生が殺害される。殺人を目撃した先生が犯人を脅迫し、
お金を要求したことが殺害の動機となる。
犯人は実は元諜報員で、亡くなったと思われていたのが、実は生きていたと
いうことが、生徒のジュリアの母親アップジョン夫人によって目撃される。
アップジョン夫人は過去に情報部に勤務しており、犯人は亡くなったと
知らされていた。
犯人は秘書として雇用されたアンで、ラマット王国で王子の友人と関係があり、
宝石を隠す場面を目撃しており、ラケットに隠されたルビーを
学園で探すという目的があった。
その現場を、体育教師に目撃され、そして別の先生に脅迫されたために、
2人を殺したものと判明する。
リッチ先生を殴りつけたチャドウィック先生は、アンに撃たれ、
見守る校長に、馬鹿なことをしたと悔やみ、謝罪した上で亡くなってゆく。
リッチ先生に、もう一度英国一の学園にしようとリッチ先生に協力を
校長が求めた後に、ポワロはルビーの宝石をラケットから見つけたジュリアに、
ルビーの石を一個与え御礼を述べ、ポワロを乗せ車で去って行く
シーンでエンディングとなる。
題名の鳩は、生徒のこと、殺人犯のアンが猫と考えられるが、
非常にユニークな題名で、面白い作品だった。
“ポワロは面白い”☆☆☆☆☆
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