☆スタイルズ荘の怪事件「The
Mysterious Affair at Styles」
(1991年制作、ロス・デベニッシュ監督、脚本:クライブ・エクストン
撮影:バーノン・レイトン、原作:アガサ・クリスティー
デビット・スーシェ、ヒュー・グラント、フィリップ・ジャクソン、
デビット・リントゥール、マイケル・クロウニン、ジリアン・バーグ、
ジョアンナ・マカラム、アンソニー・カルプ、アリ・バーンズ)
デビット・リントゥール、マイケル・クロウニン、ジリアン・バーグ、
ジョアンナ・マカラム、アンソニー・カルプ、アリ・バーンズ)
アガサ・クリスティーが作り上げたエルキューロ・ポワロが
活躍する探偵小説の記念すべき処女作のドラマ化である。
活躍する探偵小説の記念すべき処女作のドラマ化である。
ドラマとしては長編第1作になっており、ヘイスティングスとの再会、
ジャップ警部との再会などが描かれ、この作品の後、両名は絆を深め、
ヘイスティングスはポワロの相棒として、ジャップ警部は捜査の協力者であり
良き理解者、そして親友となってゆくのである。
ヘイスティングスの親友ジョンが、第1次世界大戦で負傷した
ヘイスティングス中尉を訪ねるシーンからスタートする物語、
第1次世界大戦のニュース映像が流され、悲惨な戦闘の様子を映し出している。
ジョンの招きで、エセックスのジョンの実家、スタイルズ荘を訪れて
静養することになったヘイスティングスは、20歳年下の男性と結婚した
ジョンの義母エミリーが、突然発作を起こし、亡くなったことに疑問を
ジョンの義母エミリーが、突然発作を起こし、亡くなったことに疑問を
抱き、戦争でドイツが侵攻したことで、エセックスにベルギー人たちと
疎開していたポワロと偶然再会、事件の調査を依頼することになるのである。
疎開していたポワロと偶然再会、事件の調査を依頼することになるのである。
スタイルズ荘には、女主人エミリー・イングルソープ、
夫のアルフレッド・イングルソープ、ヘイスティングスの友人で
エミリーの前の夫との子ジョン、その妻メアリ、ジョンの弟ローレンス、
エミリーの友人の娘シンシア、エミリーの話し相手のイビー、
メイドのドーカスが住んでいたが、遺産を巡る疑心暗鬼が渦巻いているという状況。
アガサ・クリスティーが第1次世界大戦で、薬剤師として働いていた経験を
活かして執筆された作品で、1916年に執筆し、1920年に出版されたという。
ドラマも、通常の年代(1930年代半ば)よりも20年ほど遡っており、
登場する自動車なども旧式の物で、大道具小道具も時代背景に
合わせていることがわかる。
遺産相続にまつわる事件で、実はエミリーの服用する薬に、
毒が入れられていたことによる毒殺なのだが、ジョンが犯人として捕らえられる。
ストリキニーネという毒薬が使用されるが、クリスティー原作の
ポワロやミス・マープルには良く毒薬が使われる。
村の薬屋でストリキニーネが、イングルソープによって購入されるのだが、
イングルソープは明確に否定する、また事件のあった時間のアリバイも
はっきりしているという脚本で、捜査は難航し、状況証拠からジョンが
逮捕されることになる。
村の農家の夫人に融資をしていたこと、妻のメアリがジョンと農家の婦人の浮気を
疑っており、誤解していたこと、金銭的に困窮していたこと等ジョンを
疑っており、誤解していたこと、金銭的に困窮していたこと等ジョンを
疑う状況証拠が揃ってゆくのだが、
ポワロは慌てず、
関係者を集め事件の顛末を解説、犯人はエミーの夫アルフレッド・イングルソープと
イビーが恋仲だったこと、
薬局にはイングルソープに変装したイビーが訪れ、
イビーが恋仲だったこと、
薬局にはイングルソープに変装したイビーが訪れ、
ストリキニーネを購入していたこと等を解説する。
エミリーが遺産相続で遺書を書き換えたにもかかわらず、あることが
原因で再度書き換えたことが語られる。
そのあることとは? ポワロらしい謎解きでドラマは結末を迎えるという作品。
ヘイスティングスの回想として綴られる作品で、記念すべきポワロ、
初登場作品はとても楽しい作品となっている。
“ポワロは面白い”☆☆☆☆☆