2020年7月5日日曜日

名探偵ポワロ1/コックを捜せ「The Adventure The Clapham Cook」


☆コックを捜せ「The Adventure The Clapham Cook
(1988年制作 エドワード・ベネット監督、脚色:クライブ・エクストン
撮影:アイヴァン・ストラスバーグ、音楽:クリストファー・ガニング
デヴィット・スーシェ、ヒュー・フレイザー、フィリップ・ジャクソン、ポーリン・モラン、ブリジット・フォーサイス、ダ―モット・クロウリー)

  

記念すべきポワロ放映第1作。まだ、痩せているポワロで、歩き方もペンギン歩きではなく活動的に見える。

25年前の作品で、DVDの画像も若干見づらいが、十分楽しめる内容で、
プライドが高く細かなことにこだわるポワロの人間性が早くも描かれている。
ポワロは、動物の匂いが嫌いである。今回は羊の群れの中を歩くときに、露骨に嫌な顔をし、ハンカチで鼻を覆う。

仕事がなく多少苛つき気味のポワロの元へ、コックが行方不明なので、探していう依頼人が現われるが、プライドを傷つけられたポワロは断るのだが、
一流のコックは“貴婦人が身に付ける真珠よりも貴重”なのにという
言葉に説得され引き受けるのだが、依頼人の夫から相談料金1ギニーと
一緒に依頼を断る旨の文書を受けとり、憤慨したポワロは身銭を
切ってでもコックを捜すと意気込む。

調査の過程で、銀行でジャップ警部と会うことになる場面は、ポワロの
プライドの高さを描いた名場面ではないだろうか。

実は、コック探しは、銀行から奪われた9万ポンドの債権盗難事件の
犯人探しとリンクしていくという展開で、ポワロの灰色の脳細胞が活躍する。

ボリビアとボリバル(ベネズエラの通貨)の謎や新聞での客船探しなども
興味深く、犯人が犯行を隠す為、コックを遺産相続人に仕立てて田舎に
追いやる凝ったストーリーとなっている。

事件を解決した後で、住まいのマンションに1ペニーを
額に入れて飾るポワロが面白い。

相棒のへイスティング大尉、秘書のミス・レモン、スコットランドヤードの
ジャップ警部がそろい踏みで、この4人は第8シリーズまでレギュラー
として出演する。
(第9シリーズから第12シリーズまでは、ポワロは単独か時には
作家オリアドニ・オリヴァ夫人と事件の解決に当たる。)

第13シリーズで、4人は久しぶりに共演する。

“ポワロは面白い”☆☆☆


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