☆夢「The
Dream」
(1989年製作、エドワード・ベネット監督、脚本:クライブ・エクストン
撮影:アイバン・ストラスブルグ、音楽:クリストファー・ガニング
デヴィット・スーシェ、ヒュー・フレイザー、フィリップ・ジャクソン、
ポーリン・モラン、アラン・ハワード、ジョエリー・リチャードソン)
ポワロの秘書ミス・レモンが、珍しくタイプライターの件で、ポワロに文句を言うシーンがあり、意外とケチなポワロが描かれている。
大富豪でパイメーカーの社長から、自殺をする夢に悩まされていると、
相談を受けたポワロだったが、行ってみると何とも不可解な面会で、
ポワロは違和感を覚える。強烈な照明で社長の顔がほとんど見えないことや
間違って渡した手紙に気付かなかったことも、事件解決のヒントとなる。
予言どおりに、拳銃で死んだ自殺死体が発見される。
自殺に疑いを持ったポワロの調査で、真相が徐々に明るみに出る。
ミス・レモンがポワロの事件解明のヒントを与えることになり、ポワロが
ミス・レモンにキスをするという珍場面も登場する。
腕時計を身体に磁気が派生するということで、身に着けていないミス・レモン
が、ポワロが時間を聞いたことで、窓を開け教会の時計を見たことで、ポワロは富豪の殺人事件のからくりを知ることになる。
事件解決のヒントをくれたミス・レモンに、事件解決の御礼で買ってきたのは置時計だったという顛末。
タイプライターだと思ったミス・レモンのがっかりした表情が面白い。
イギリスの名女優ヴァネッサ・レッドグレーブの娘ジョエリー・リチャードソンが、富豪の娘ジョアンナ役で出演している。
お母さんに似ていてちょっとびっくり。
事の真相は、秘書(コーンワージー)と後妻(25万ポンドの遺産が入る)の
企んだことで、ポワロと面会したのも変装したコーンワージーだったという落ちで、夢の話も秘書の作り話というのが真相で、娘の恋人が、逃げる秘書を捕まえることで、会社を娘と恋人が継いでいくことを暗示してエンディングとなる。
ちょっと辻褄合せに苦しいところもあったが、楽しい作品だった。
“ポワロは面白い”☆☆☆☆
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