☆ジョニー・ウィバリー誘拐事件「The
Adventure of Johnnie Waverly」
(1988年製作、レニー・ライ監督、脚本:クライブ・エクストン、
撮影:ピーター・ジョサップ、音楽:クリストファー・ガニング
デヴィット・スーシェ、ヒュー・フレイザー、フィリップ・ジャクソン、
モーリン・ポラン、ジェフリー・ベイトマン、ジュリア・チェンバース、
パトリック・ジョーダン)
ロンドン郊外の資産家から、息子が誘拐されるので防いでほしいとの依頼が
ポワロに寄せられる。
ヘイスティングス大尉の、カーマニア振りが、発揮される作品で、滞在先の
資産家の朝食が不満な2人は、工事の中断している理由を聞くため出かけた
先でイギリス式の朝食を食べる。卵、ベーコン、何と朝からビール。
事件は、資産家は奥さんの方で、主人は破産寸前、奥さんのお金を奪うための狂言強盗だったことを見破ったポワロは、警察に届けず、更生のチャンスを与えるのだった。
複雑な事件ではなく、灰色の脳細胞の手頃なトレーニングという感じの作品。
・時計を10分進める、
・奥さんを食中毒でベッドに釘付けにする、
・地下道の存在を知っている、
・脅迫状を届けられる、
以上のことが可能な人物はだれか?
という観点で推理すると犯人は解るというもので、さっぱりわからない
ヘイスティングス大尉との対比が楽しい。
2人が車で歌うシーン、歩き疲れた足をお湯で温めるシーン、室内履きで
事情聴取をするなどの貴重なシーンが楽しめる。
ラストで、ポワロの名言が、披露される“車と違い汽車の良いところは、めったに燃料切れにならないことだ”と、車で送るというヘイスティングに
言う場面。何故なら、途中で燃料不足でストップしてしまい、歩き疲れて
お湯で足を温めるはめになったからである。
ポワロ前期の作品には、洒落っ気が随所にみられ面白い。
“ポワロは面白い”☆☆☆
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